幼児の組手って危なくないですか?続き 「小平市鷹の台空手」

武道空手少年クラブ小平市鷹の台教室

前回からの続きです。

技の禁止項目が少なく、投げも寝技もあるRF空手ルールしかしそこにある「実践性、安全性、教育性」という理念のもとに作られているということ、これはどういうことかと申しますと、そもそも怪我というのは不自然な動きから生まれるものなんです。ルールを面白くするためとか、本来の人間の行動から逸脱した動きをしたり過度に肉体の一部分を使用したり、、、、またルールや防具で守られているから安全なはずという思い込みも大きな怪我を呼び込みます。

競技を突き詰めていくとどの競技でも、人口を増やすためにより楽しく、やっている方も見ている方も華麗な技を求めたりするための規制も増えて行くものです。そして実際の人間の動きや闘争の自然体なものから遠ざかっていくんです。最近の例ですと、柔道から双手刈りはおろかスボンに触ることも禁止となりました。これはあきらかに安全性のためではありません、華麗な一本を求めるためのものです。見ている人やっている人の娯楽性の問題です、しかしその分大技が決まりやすくなり危険になるのでは?と考えるのは私だけでしょうか?

今回のリオオリンピック、ご存知の方もいらっしゃると思いますが、アマチュアボクシングでヘッドギア着用義務が無くなりました。

はたから見ると危険に感じるでしょうが、実はヘッドギアを付けてる方が脳震盪を起こしやすいというエビデンスは昔からあるんです。少し考えればわかることなのですが、質量が重く密着性のあるボクシンググローブで同じ素材のヘッドギアを叩くとグローブと頭部の接触時間が長くなるため脳が揺れやすく内部にダメージを残してしまうのです。その結果、顔に防具をつけるより直接当たった方が安全だという決定になったわけです。

人はどうしても自分のイメージや主観で物事の基準を決めてしまいます。通常の硬いボールのテニスより軟式ボールを使うソフトテニスの方が目に当たったときの眼窩底骨折が実は多かったり、信号機の多い日本の方が、信号機の少ないアジアの国々より交通事故が多かったりするというのは良い例ではないでしょうか?

私たちは武道の指導者です。

武道の指導者ということは、護身のプロフェッショナルでなくてはなりません、当然日夜人の身を守る、体を護るということの研究を重ねております。その私たちは、主観的な安全面よりも本当の安全ということを突き詰めて、それを子供達に伝える義務があります。

自転車を乗るのにヘルメットを被っていても、まともに自動車に引かれれば命を亡くしてしまうでしょう。それよりも自転車や自動車というものの特性や、道路の危険な箇所、気をつけなければいけないポイントや公的な運転をするためのモラルを指導した上で少しずつ慣らしていき、自転車の運転技術を高めて最終的には一人で安全に自転車に乗って出かけられる人間をつくることの方が重要です。ヘルメットや交通ルールは、安全という部分においてあくまで二次的なものに過ぎません。

武道というものは、確かに何も知らない人同士で真似をすればとても危険なものです。当然指導者のいないところでスパーリングをしたり、また指導者が自分の力量を見誤り目の届かない人数でスパーリングをさせたりすればそれはもう危険極まりえないことです。

私はいつも子供たちに、脳にダメージを受けるとどういうことになるかということを口すっぱく説明をし、また子供達から意見を言わせた上で必ず、ガード技術や受け身の技術の大切さを教えるようにしています。

子供というのは私たちが思っている以上に利口な生き物でして、武道のような実体験をもとに説明をするとみんなきちんと理解してくれるんです。

おかげさまでこの10年間頭部を激しく打つような大怪我をした子供は、うちの道場からは出ていません。これからも出すつもりはありません。

さてその上で「幼児の組手って危なくないですか?」の答えですが、

「その子の力量や体力レベル、性格を毎回の稽古で見極めた上で、同等レベルの子供、もしくは帯上の上級生に受け手をさせて、専門の指導員の監視下で行えば危なくはありません」

という答えを出させていただきます。もちろんどんなスポーツにも危険はつきものです。ですから可能性がゼロだとは言えません。
ただ他のスポーツと比べて危険なのではないですか?と問われれば、「そんなことはありません」とはっきりと答えられます。だいたい道場では怪我などしたことない子供が三角巾に腕をぶら下げて怪我してくるときはたいがい野○かサッ○ーですから(笑)試合前だけはそんな危険なスポーツ辞めてくれーって

ちなみに下記動画は3年前E君4歳とAちゃん5歳のころのものです。審査会で突き蹴り無しの投げ技、押さえ込みのみの組手です。論より証拠ごらんになっていただければきっとご理解していただけると思います。このミラー式と呼ばれる審判方法を採用しているのも私たちの特徴です、投げの際の脳震盪をカバーするのと公平なジャッジをするためです。

2013.6.9 関東地区審査会

総合格闘技 空手道禅道会 武道空手少年クラブ小平市鷹の台教室では、新規会員を募集しています。小平市、国分寺市、立川市にお住まいの3才から中学生までが対象です。元気な子供にはしつけ、礼儀作法、大人しい子供には大きな声で元気の良い挨拶、運動能力改善、いじめないいじめられない護身術、投げ技、関節技も学べる総合武道の空手です。元気で優しい空手キッズが新しい仲間の参加を、小平市立総合体育館にてお待ちしております。
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